巨星、堕つ。私は今そんな実感で暗い夜空を見上げる思いがしています。 社団法人全日本不動産協会総本部理事、全日本不動産協会・不動産保証協会東京都本部理事、組織委員長、全日本不動産政治連盟東京都支部副支部長、中野杉並支部副支部長、社団法人東京都不動産関連業協会副会長の大柿進さんあなたはこの他にも二十有余の要職についておられました。 頼まれるといやな顔一つせず全てを引き受け、しかもいずれにも全力投球するという真面目な態度が大変に印象的です。 大柿進さん 謹んで霊前に哀悼の辞を捧げます。 昨年12月27日松本吉朗君と二人でご自宅にお見舞いに伺ったとき、あなたは協会のことを2時間以上熱っぽく語ってくれました。 「春になったらきっと元気になるよ」・・・との言葉を私達は信じていました。 あなたは、1月15日、私がアメリカに視察に出発する前日、元気な声で気を付けて行ってらっしゃい、成果を期待していますよ、この電話の声が最後の言葉でした。 あなたは若かりし頃、60年安保闘争時代国会の前で宣伝カーの上に立ち、連日デモの総指揮をとっておられたとか。 昭和36年6月からは（財）郵政互助会の関連不動産会社に入社され,活躍されました。 最後には、津久井湖ゴルフ場の常務取締役支配人を歴任されました。 退職後は、昭和63年に池袋にて京拓商事�鰍�設立されましたが、縁あって平成2年杉並区西荻窪に本店移転され、全日中野杉並支部会員になられました。 平成3年2月の新年賀詞交歓会があなたとの最初の出会いであったと思います。 小生が平成5年4月に支部長に就任後は、筆頭副支部長として支部組織拡充のため活躍をしていただきました。 役員のよきまとめ役として又,よき相談相手として何事もプラス思考で対処していただきました。 誰からも敬愛され、中野杉並支部に大柿あり、今日では全日東京の顔というよりも、全国のリーダーになりつつあったと思います。 気は優しくて力持ち、先代二子山親方に瓜二つと自認しておられた大柿さん、 お酒が大好きで歌も得意なあなたは酒が入るときまって無法松の一生を熱唱されました。豪放磊落さがある反面、いつも冷静で粘り強く八方に気配りをするという繊細な面も持ち合わせていました。 しかも演説をさせたら、あなたの右に出る人はいませんでした。 今は亡き、TRA初代会長加藤氏より私が支部長になった頃、TRAが社団法人を取得するには、大柿さんの政治力が必要だから理事として是非、力を貸してほしいと懇願されました。 当時、私が理事でありましたが、直ちに大柿さんと交替し、以来、大柿さんの獅子奮迅の活躍は衆人が認めるところであります。 一昨年12月1日、晴れて東京都より社団法人格を取得し、大柿さんが人一倍喜んでおられたあの時の姿を今でも思い出されます。 京王プラザホテルの壇上でされた名スピーチやあなたの功績は後世まで語り継がれることでしょう。又、日政連幹事長としても業界発展のため尽くされたこと、感謝申し上げます。 本日、支部会員のみならず、あなたのファンがあなたにお別れするために全国から参集して参りました。 おしゃれなネクタイとお揃いのポケットチーフ、いつもダンディな大柿さん、 ユーモアあふれるスピーチはもう聞けませんが、2000年2月2日、あなたの命日は誰しも決して忘れることはありません。 あなたの不動産業界の発展に尽くされた功績は不滅です。 全日本不動産協会2万2千会員と役員を代表してお礼を申し上げます。 本当にありがとうございました。お疲れ様でした。 平成12年2月5日 社団法人全日本不動産協会 東京都本部 社団法人不動産保証協会 東京都本部 副本部長・中野杉並支部長 政治連盟東京都支部幹事長 林　直清